新しく風の丘厨房に来て頂いた調理員のカツヤさんをご紹介します。
調理員としていくつかのお料理の現場を渡ってきた彼には高齢者施設のお仕事はもの足りないのではないだろうか・・・
そう心配していました。
料理人の腕がもったいない・・・
そう心配していた・・・
ミキサー食に刻み食、入居者それぞれ違う器や食形態・・・料理人の仕事じゃないよねー。
なんて心配していた。
後始末も難なく捌くあまり時間を持て余すことに・・・
思わず朝食ってつくってもらえます?
ふたつ返事で「いいですよ」
ついつい甘えてお願いすることに。
盛り付けのメモ
「・・・天盛りで・・・」
切り方の図
献立を考えお買い物もお任せ。
食事をお出しする・・・食べて頂きさえすれば良いんじゃなくて、美味しく食べて欲しい、食べたいと思わせたい・・お腹を満たすだけじゃない食事
彼は理解してくれたと思う。
理解したと言うよりこれまでも当たり前にそうやってきたのだと思う。
誰のためのお仕事?
以前人間は貢献の生き物とアドラーの言葉を借りてブログに書いた。
仕事を何のためにするのか?
生活のお金のため・・・
そう、だから結果がでない。
自分を評価して欲しい、認められたい。
そう、だから空回りで結果がでない。
見返りを望まない貢献・・・つまり貢献には必ず相手が存在し、その相手のために行われるべき貢献。
ひとりよがりがの貢献に貢献の意味はなくただの押し付けしかない。
それでも、苦笑いしながらも「押し付け貢献」を受けてくれるかもしれない。
しかし・・・というより残念ながら認知症の方々にはそれが通用しない。
子どもは正直というが、認知症の方々も正直で私も何度も残念な結果を招いたことがある。
貢献は置いといて・・・誰のための仕事か振り返りたい。
その仕事で良いのか?それで相手は満足する?
和敬会の理念から言えば、その仕事で相手はHappyになるか?
カツヤさんは当たり前にお仕事をされる。
彼の思考回路は出来上がってるんだろうな。
グループホームのあるベテランスタッフが言った。
毎日、毎回オムツ交換しながら、苦しくないかな、締め過ぎていないかな、おしっこが漏れないかなと常に考えながらオムツ交換をする
彼女はベテランでオムツ交換だけでなく、小さい身体にも関わらず皆さんの移乗をこなす。
これまた、彼女の思考回路は常に相手を思い社会科学の元オムツ交換をこなすのだろう。
ここに「思いやり」だとか「やさしさ」だとか口先業務はない。
オムツ交換という技術の発展性、技を磨く仕事に向けられた情熱。
「思いやり」や「やさしさ」は働くというひととしての生きる条件に持ち合わせているだけ。
相手の存在する貢献だからこそ仕事に結果を出しているのだとつくづく思う。
カツヤさんの朝食作りで当直スタッフは助かっている。
しかし、1番は入居者。
お腹ペコペコの朝、美味しい朝ごはんでお腹も心も満たして欲しい。