特定技能の外国人の方々を受け入れる日本の制度が本年度4月から始まりました。
この制度に合わせてフィリピン政府も準備を重ね、先月12月5日にフィリピン側の準備が整備されての面接となりました。
長崎県では初めての特定技能の外国人の方々の受け入れとなり、国内でも最初の取り組みとなります。
まずは私たちから、さまざまな質問にお答え頂き、素直で前向きな回答をお聞きしました。みなさん他業種で技能実習生として数年間、日本での生活経験のある方々です。日本語でのやり取りも、ほぼ問題ない程度。介護の仕事に対する前向きな気持ちを感じることができました。
またこれまで、技能実習生など外国人の方々を受け入れる場合、自分達が海外に出向き面接することが普通でした。しかし今回はSkypeで面接し、実際の施設環境を外国人の方々にも紹介でき、お互いが同じ立ち位置で理解し合えることは大きなメリットです。
介護業界は、人口減少の影響を受けスタッフの確保に大変苦労しています。賃金は上昇しても収入は国の定めた一定額。会社の規模も小さなところが大多数です。そんな状況から、外国人技能実習生の受け入れが進んでいますが、日本に来るまでに借金で費用を賄い来日する外国人のみなさんがほとんどです。
そのため新聞記事のような状況が生まれます。一番の要因は受け入れ企業側にあるのは当然ですが、制度の複雑さや間に挟まる関係者が多く、多くの費用が給与から天引きされ、外国人のみなさんの手元に残るのはほんの僅か。
また技能実習生の受け入れには、事業所もかなりの費用を負担しなければなりません。しかしこの特定技能という制度で外国人のみなさんを受け入れれば、そんな負担はかなり抑えられますし、外国人のみなさん自身の手元にも適正な対価が残せるようになります。
私たちは、急激な人口減少の中、外国人のみなさんの力を借りて、これからも質の高い介護サービスを提供する責務がある以上、外国人のみなさんが、日本で介護の仕事に就いて良かった、日本に住み介護の仕事を続けたいと思って頂けるよう努力して行くことも大きな責務であることは言うまでもなく、そうして介護分野から外国人のみなさんが夢と希望を実現でき、高齢者や障害を持つ方々も含めて日本国内で生活する全ての人々が互いに支え合いながら暮らす共生社会を実現していかなければならないと思います。