令和5年5月7日 役割と居場所

スタッフブログ
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  キミエさん、右手首骨折、手術、リハビリを経て4月はじめにグループホームたかきに入所されました。

 入院前はご自宅で一人暮らし。物忘れや転倒が増え一人暮らしの限界とご家族、担当ケアマネさんは考えられ入院を機にそのまま入所を検討されたようです。

 しかし、それでは問屋が卸さん!とキミエさん。

 グループホームに来られてから連日「家に帰ります」「家には仕事があるんです」「誰が仏さん参りばすっとですか!」と繰り返し訴えました。

自宅前で必死に鍵を探します。
痛い足を引きずりながら頑張って歩きます。

 時にはご家族から叱責され、グループホームを飛び出したはいいが、鍵がない、歩いたが足が痛い‥‥

 その都度グループホームに連れ戻され身体のきつさ、痛み‥‥またグループホームに戻って来てしまった悔しさ‥‥

 やるせない、情けない、歯がゆい‥‥ご本人しかわからないこの心情。

 しかし、私たちはこの気持ちに同情し、じゃ家に帰りしよう。一人暮らしを再開しましょうとは行きません。

 キミエさんの意志では無いけれど、ご自宅での生活は難しいと判断されたご家族の意向に沿いグループホームに受け入れました。

 ならば、グループホームでの生活をキミエさんに受け入れてもらわねば。

 スタッフは考えました。

 キミエさんにお仕事を頼もう!

食器洗いに一所懸命です。

 「ごっといあらいよっと❗」

 この言葉に迷惑してます!という心持ちはないと私は感じましたが皆さんいかがですか?

 入所してしばらくはハンガーストライキ、お風呂もはいりません、部屋から出て来ません。

 スタッフはかんがえました。

 夕食のあとにお風呂に誘おう!

 大成功!キミエさん、ニコニコです。

 まだまだ「家に帰ります。車ば呼んでくんしゃい」「どこに行くとですか?私も乗せてくんしゃい」

は続いてます。

 しかし、自ら洗い物をしてくださる姿にグループホームでのご自分の役割と居場所を見つけられた気がします。

 居心地の悪さ、身の置所の無さ、役に立たない自分の辛い気持ち‥‥

 皆さんは体験したことがありませんか?

 新人職員として仕事を始めた頃、何をしたらいいかわからない、周りはバタバタしてるけれど‥‥新入職員の頃って気疲れしませんでしたか?

 人には承認欲求、本質的に人に認めてもらいたいという欲求があります。

 つまり誰かに認めてもらいたい、役に立ちたい、貢献したい。

 認めてもらうことで自分の居場所ができるのです。

 誰かの役に立つことで相手も自分もhappyになれる。

 誰かのために何かする、感謝してもらう、役に立ったとわかる、ここに居てもいいんだ‥‥

 キミエさんは入所当初皆さんの前に出ることを非常に気にしてました。

 覚えてますか?私が自宅にお連れし鍵がなくグループホームに戻って来た時、

 「‥‥皆笑いんしゃるよ‥戻ってきたって‥‥」

 また、ヒサ子さんの入所当初私が夕食にお連れしようした時「‥(スタッフが)連れに来んしゃるまで行ったらいかん!」

 おふたりともに当初はグループホームはまだまだご自分の居場所ではなくお客様もしくは「よそ者」

 きっと緊張と居心地の悪さを感じていたに違いない。

 キミエさんは毎日わずかですが食器を洗ってくださいます。

 「こがんして、ごっと洗いよっと!」

 この言葉にはいっぱいお手伝いしてるんだ!という自信が感じられますがいかがですか?

 スタッフからは「キミエさんありがとうございます。助かる〜❗」

 承認欲求‥‥役に立ってるという自覚は皆に認めてもらった、自分は人の役に立っている、ここに居てもいいんだ。

 

 ヒデコさん、最近お盆拭きにテーブル拭きを始めました。

 まずはこの作業を覚えて頂くことから。

 作業が定着しスタッフからの「ありがとうございます。助かりました!」「上手にできましたね〜」が伝わるまで少々時間がかかりますね。

 ご自分のやったことが人に喜んでもらえる!やったー❗と思って頂くまで根気強くお付き合いしてください。

 ヒデコさんは若い頃お友達に色々振る舞ってあげることが好きだったとか。

 ちょっと前までは「配る」手話をされてました。最近は見ませんね~。

 おやつを配ったりお茶を配ったり‥‥まだまだ役割は見つかりそうですよね。

④‥‥「居場所」と感じていただくためには、そこに「私も役にたっているんだ」と感じて頂く仕組みや仕掛けが必要です‥‥(当期経営計画)

 人間が本来持っている承認欲求。

 グループホーム、デイサービス、有利老人ホーム‥‥全てにおいて利用者様、入居者様が「ここに居てもいいんだ」とご自分の居場所と感じていただくことからです。

 皆さんが持っている承認欲求を満たして頂けるケアを取り組んで行きましょう。

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