令和2年12月17日 1日限定のおでん屋…認知症女性の挑戦

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認知症の70代女性が、福岡県大牟田市で1日だけの屋台のおでん屋に挑戦する。「認知症になってもできることはある」。店主として居酒屋を切り盛りしてきた女性の強い思いに、認知症カフェの世話人や地域の商店街が応える形で実現した。関係者は「これをきっかけに、地域に認知症の人の居場所ができれば」と期待する。10日、市内の商店街に屋台を出す。

女性は市内で居酒屋を経営していたが、認知症の症状の自覚が強くなったため、今春に閉店した。診断では軽度の認知症で、直近の記憶が残らない短期記憶障害があるという。調理師やヘルパーの資格を活用して働こうとしたが、面接日などの日程をうまく把握できず就労できなかった。  その後、認知症患者やその家族らが交流し支え合う認知症カフェや、高齢者向けサロンに参加する中で、「他の認知症の人のために、自分にできることはないか」との思いを周囲に漏らすようになった。そこで、おおむた認知症カフェ連絡協議会の松嶋明子世話人代表(67)が提案したのが、市内の複数の商店街で毎月10日に露店などが並ぶ「十日市」への参加だった。認知症の人の出店は初めてだが、居酒屋時代の冬の定番メニューだったおでんなら作れると、女性が屋台を希望した。  当日は、近くの高校が文化祭で使った屋台を借りて、築町商店街で午前10時~正午に営業する。ほかに軽度の認知症の女性と、高次脳機能障害がある女性も協力し、3人で仕込みや接客、会計もできる範囲でやる計画。おでんの具材を検討する際、女性は「大根の厚さはこんくらい」と指で厚さを示しながら楽しそうに話すなど、本番を心待ちにしている様子という。  松嶋さんは「認知症の人も働ける、という実感を持ってもらえれば」と期待している。 (西日本新聞 玉置采也加)

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