先日、本棚へお持ちした本、読んで頂きましたか?
このお話は、長谷川和夫先生が診療の中でおきた実話だそうです。
人を理解する…とても難しいことです。ましてや認知症となると更に難しく思います。
絵本に出てくる男の子は、誰よりもおばあちゃんを理解しにっこりさせる言葉をかけます。
きっと認知症のメカニズムも知らなければ、認知症サポーター養成講座も受けてないでしょう。
おばあちゃんは「いろいろ わすれる びょうき」になったと知っている。
あとは、今までのおばあちゃんを知っている。
おばあちゃんとぼくを取り囲む家族を知っている。
ぼくにとって「知っている」は私達が言う「理解する」ということ。
それは、日常の生活の中で培われた「人を理解する」ことであり、共に生きていく家族を「ささえる」ことと思います。
ぼくの頭の中には計算された個別援助技術はきっとない。
これまでの生活、成長の中で育まれたもの…それは、孤独の中では育たずおばあちゃんをはじめ、おとうさん、おかあさん、おねえちゃん…様々な人との関係性の中で育って来たものと思います。
この本は長谷川式を考えられた長谷川先生が書かれました。
認知症研究の第一人者が言われる言葉だからこそ、「…微笑んで、寄り添って、ゆっくり話を聞いて…優しさしく手を握って…」が胸にしっくりと落ち着きます。
「…絆を大切にした社会を目指していきたいものです。」
決して認知症の人だけではなく、地域の人々、私たち自身全てのためでもあると思うのです。
コロナにより学校休校、いつもなら職場に連れてきていいよと言うところが今はできない…何とかならんもんかと考えますが思いつかん…
コロナにより、多くのことが中止、お商売もうまくいかん、外に出るな、人と近付くな…
空手をしている息子は稽古で2メートル離れて組手をしたそうですが、その次の稽古では当たり前に組手をしたとか。ばかばかしかったんでしょうか。
コロナに負けず、「…人間性と社会を守っていく…」
人間性は子どもだけでなく、私たち大人も同じ。戦々恐々…信じられるのは自分だけ…個人主義…殺伐…どれも嫌な言葉です。
私たちおとなも子どもも、自分ひとりの殻に閉じこもらず、周囲を見回しながら、関わりながら生きていきたいものです。